クソデカたぬきの街散歩

「みなさ～ん少し通りますよ～…
この辺りなら…大丈夫かな？」

山脈を踏み潰しながらゆっくりと歩くたぬ代。
なるべく人間達が住んでいる場所を避け足を
下ろしていくが、あまりの大きさにかなりの
被害が出てしまう…。どうしても街を踏まなくては
いけない場合は郊外の人口が少ない部分に足を
付かせるが、超巨大な足袋が起こす衝撃波や
大地震で街の中心部までが消し飛んでしまっていた。

「ふぅ…ようやく休めますね」

たぬ代の凄まじい大きさの尻が地上の山々を押し潰していく。大地に聳える
高い山脈でさえ、たぬ代の和服に包まれた尻の圧力に簡単に圧縮され
ぺちゃんこになり均されてしまう。街を潰してしまわないように腰を下ろした
たぬ代だが、その巨尻の影で一つの街が隠れてしまうのだった。

「あ…なんだかお腹が張って…」
「あの～…皆さん私おならしたいんですけど…
避難していただけると嬉しいな～…なんて」
「警告したから大丈夫だよね？なるべく迷惑がかからないように…
威力を抑えて…っと」

たぬ代の気遣いによりかろうじて尻で潰されなかった街に不気味な
振動が襲いかかる。大型地震とも見紛う地響きは、たぬ代の尻の奥の方、
大腸内から鳴り響いていた。座った事により下腹部が圧迫され、とある
生理現象が起ころうとしていた。急激に放屁がしたくなったたぬ代は
尻の近くの人間達におならの許可を取ると共に避難警告をする。
自分がおならをする告知など本来なら恥ずかしくて決して出来ないが、
これも小人さん達に迷惑をかけない為…そう考えるたぬ代は放屁宣言
をしてからたっぷり数十秒は待った後、徐々に肛門を緩めていくのだった。

「んっ…♡ふぅぅぅ……♡」
「開放的…♡人間さん達には悪いけど生理現象ですもんね」

たぬ代の和服に包まれた巨尻の中心部から、大陸全体を揺るがす程の衝撃が
鳴り響く。噴き出した爆風は大都市を構成していたビル群や家々を塵の様に
吹き飛ばし、一千万人を超える人々を地殻ごと粉々に消し飛ばしてしまった。
超巨大過ぎるたぬ代の尻からミクロサイズの人間達が数十秒で逃げられる
はずもなく、彼女の放屁宣言が彼らが最後に聞いた言葉だった。ちょっと
申し訳無さそうに、そして恥ずかしそうにオナラをするたぬ代の放屁圧は
地表の全てを無に返すほどの威力であり、それの前には人間の都市など
0.1秒すら耐えられずに消滅してしまうのだった。

「あ、あれ？街は…？」
「きっと皆さん避難してくれましたよね？
あまり被害を出したくは無いのですが…」

爆音の後の静寂…。薄黄色の嵐が晴れ、視界が明瞭になってくるとそこには地殻がむき出しに
なった荒れ果てたクレーターが広がっていた。まさかそこに数十秒前まで沢山の人々の営みが
あったなど誰も信じないだろう。この国でも有数の大都市であった街は超巨大なタヌキの何気
ない放屁一発で地図から消えてしまっていた。たぬ代の生理現象はそれ程の力を持ち、一千万人
程度の命と比べたら優先されるべき行為だった。彼女の肛門のヒク付きすら止められない人類に
たぬ代の放屁をどうのこうの言う権利など無い。だがそんな惨めでちっぽけな下等生物にすら
たぬ代は心配する言葉を投げかけるが、その謝罪を聞き取れる人間達はもう存在していなかった。



