巨大ロスマン先生の抜き打ちテスト

「あなた達、いい加減にしなさい…！」
小人達が平和に暮らす保護区の上空に、ロスマンの
怒声が響き渡る。
ビリビリと大気が揺れ、その振動だけで崩壊する建物も
少なくない。人々が何気なく過ごしていたその日は一転、
悲鳴と恐怖が街を包み込んだ。
パニックになる足元の街を、怒りの表情で見下ろすロスマン。
海を歩いて渡り、他の地域を踏み潰してきたのか、
その足裏には街や山の残骸がこびりついていた。
「こんなに平和ボケして…。いきなり敵に襲われたらどうする
つもり？私が何度も注意してたからには、防衛設備は
完成しているのでしょうね？」

ロスマンの足裏が、都市の上にかざされる。
巨大ウィッチに頼りきりで平和ボケしている人類の上空に、
汚れた巨大素足がゆっくりと影を落とす。
「抜き打ちテストです。30秒以内に私の足を撃退してみなさい」
小人達の返事など待たずにカウントダウンを始めるロスマン。
1,000万人を超える人数が住む都市さえすっぽりと包み込む
足裏が、数字が減ると共に地面へと近付いていった。

ズズウゥゥゥゥゥゥン……!!!!
数字が0になると同時に、容赦なく大地と接触するロスマンの足裏。
寸分の隙間もなく地面にめり込んでいく彼女の素肌に、ビル群や住宅地、
そこに住む人々がプチプチと磨り潰され、極限まで圧縮されていった。
人間達は彼女の足に攻撃すら与えられず、一瞬にして踏み潰されて
しまった。巨大ウィッチに頼り切りのこの街は軍隊すら存在せず、
自らの防衛を怠ったため、管理者であるロスマンに処理されて
しまったのだ。

「あら？一歩踏み出しただけなのに無くなってしまいましたね。
まったく…情けない。かゆみくらい与えてくれたなら許して
あげようと思ったのですが」
わざとらしく言い放つロスマン。しかし表情は固く、眉にシワを
寄せたまま自分が踏み潰した街の成れの果てを見下ろしていた。
数秒前まで多くの人々が暮らしていた都市は、ズリズリと地面を
擦るロスマンの素足によってグチャグチャに混ぜられ、ミクロ
サイズの人間達の肉片と共に蒸れた足裏の指紋と同化していく。
今日まで平和に暮らし、これからもその日常が続いていくと
信じていた人間達12,035,928人の命が、ロスマンの足の下で
消えた瞬間だった。

「いいですか？努力すら怠るあなた達はこうなるんです
からね！」
彼らの作り上げた街を、まるでゴミのように足で
蹴散らすロスマン。ただ守られるままに無駄に繁殖する
人間達など、彼女にとってはゴミ以下の存在だった。
部屋に落ちているホコリ程度の感覚で、地面の上に
広がる灰色の模様を足裏で擦り潰していった。
ロスマンの一歩で、100万人単位の人間が死滅していく。
足を持ち上げ、前方に振り下ろす。それだけの行為で、
長い年月をかけ人間達が作り上げてきた街があっけなく
押し潰される。
その様子を冷めた視線で見下ろすロスマン。もう人類と
いう存在は、彼女に守られる対象ではなく、駆除対象と
なってしまっていた。

地殻ごとロスマンの手に持ち上げられる街。
200万人ほどが住むその街を、超巨大な
ロスマンの顔が睨みながら見下ろしていた。
「本当に貧相な文明ですね…あれだけチャンスを
与えたあげたのに、その程度の知能しか無いの
なら、せめて私の栄養になりなさい！」
都市よりも巨大なロスマンの顔。その怒りの
表情と怒声に、小人達は震え上がり泣き叫ぶが、
彼らが暮らす都市はゆっくりと傾いていく。
家が、ビルが、人々が、車が、傾けられた方向に
ズルズルと転がっていく。
その先に開けられた暗黒の大穴。むんむんと
熱気を放つロスマンの口内に、街が丸ごと
飲み込まれようとしていた。

凄まじい大きさの口内から、ヌメヌメとしたピンク色の肉の塊が
顔を見せ、街を舐め取っていく。
巨大ウィッチのムチムチした肉厚な舌は、数百万人が住む都市を
乗せてもビクともしない。
ドロドロとした唾液が滴り、ビルや人間を取り込み、喉の奥へと
押し流していく。ようやく飛び立った戦闘機の必死の反撃も今更
遅く、ロスマンの敏感な舌や唇への砲撃は痒みすら与えられない。
都市よりも巨大な舌に乗せられた何十万、何百万の命は、脱出する
機会すら与えられず、泣き叫びながらロスマンの口内の奥へと
消えていった。

「ふぅ・・・何も出来ないあなた達も、私の魔力になることで
少しは役に立つ事でしょう」
一口で一つの街を飲み込めるロスマンは、合計30以上の街を
胃の中に収めていた。その数132,453,209人。1億人を超える
人々の命が、ウィッチの強力な消化力によって街ごと溶かされ、
栄養へと変わっていくのであった。
ゲフウゥゥゥウゥゥ……。
ゴポゴポと湧き上がる胃液。その海の上に漂う小島のような
都市の上で逃げ惑う人間達。ジワジワと溶かされる地盤の上で
助けを求める人間達を嗤うように、ロスマンの大きなゲップが
大陸に響き渡った。

「おやつにするには少し満たないわね…。ほんと最後まで無能な
微生物だわ」
お腹をすりすりと擦りながら具合を確認するロスマン。
あれだけの都市と人間を収めても、腹二分目程度にもいかな
かった。その栄養素もたかが知れており、人間一億人分の
エネルギーとは、ロスマンが獣耳と尻尾を一度出し入れする
くらいの魔力消費と同等だった。
「これでわかりましたか？不要な文明は簡単に滅ぼされて
しまうのですよ」
ズシンズシンと地響きを起こしながら海を渡り、周辺の大陸を
睨みつけるロスマン。超巨大ウィッチによる粛清を見せつけ
られた人類は震え上がり、聳え立つ彼女の足元で怯えながら
暮らしていくのだった。



