突如空域に現れた"壁"が進行方向にある浮島を押し潰していく。
数百万人規模が住む大型の島すら、その圧倒的な質量の前ではただの土塊であり、次々と粉砕されてしまう。

浮島の大量破壊という未曾有の大災害の前に、人類はどうする事も出来なかった。
顕現したその上位存在が、軽く手を動かしただけで5つもの島が一瞬にして爆ぜる。
上位存在の何気ない行動で一千万人以上の人間が死滅してしまったが、彼女は浮島が手に当たった事に痒み程度すら感じていないようだった…。

「なんだ？顕現してはみたが随分何も無い世界だな」

メイガスが独り言を発した衝撃波で浮島が一つ揉み潰されてしまう…。
人々が大勢住む浮島が顔や角に当たって粉砕されるが、メイガスは気にも止めずに空域の中心をゆっくりと通過していく。

「現地の生物に抵抗でもされると思ったが…なんだつまらんな」

メイガスが現れてからたった数十分。彼女が数歩歩いただけでその空域は壊滅状態に追い込まれてしまう。
攻撃されたわけでもなく、ただ体を少し動かしただけで数千万人もの犠牲者が出てしまった。
そんな大災害をもたらした上位存在にとって、人類など塵以下の存在であり、文明ごと完全に眼中に無い様子だった。
そんな凄まじく巨大な彼女を、運よく生き残った浮島の人間達は怯えながら見上げる事しか出来なかった。

空域の端に点在する浮島群は無事に生き延びた。
メイガスに攻撃の意思があればこんな土塊など指一本で滅ぼせてしまうが、あまりにも生物としての次元が違う為に見逃されてしまう。
人類は攻撃すら届かない程に超巨大なメイガスの尻を見上げながら、ただ彼女が立ち去るのを待つのだった。

大地を揺るがすメイガスの歩みが止まり、彼女の悩ましい声が雲海に響いた。
その瞬間、彼女の背後にあったまだ無事な浮島群が消滅する。
メイガスが何気なく、無意識の内に放った屁が世界を蹂躙する。彼女の大腸内で
熟成された濃厚ガスは黒いレオタードに包まれた尻の間から凄まじい破壊力で
噴き出し、1秒も満たない間に数千万人もの人間を殺戮してしまった。

攻撃ですらない、ただの放屁。その音圧はいくつもの浮島を揉み潰し、衝撃波が
人類の文明と生命を薙ぎ払う。目に見える程濃厚なガスは空域を汚染し、次々と
浮島が墜落していった。特大の下品な音と共に放屁をしたメイガスは、表情一つ
変えず歩き出す。屁の一発で空域ごと死滅してしまう矮小な生物相手に恥ずかし
がる必要など無いからだ。メイガスが帰るまでの間、更に無数の空域が彼女の
巨体で蹂躙されてしまうのだった。

