委員長の鼻ほじりに巻き込まれる有人惑星

宇宙空間で真剣な表情で調査対象の惑星リストを眺める
委員長。そんな彼女の右手の小指が、無意識の内に鼻の穴
へと導かれる。鼻腔内に異物感を感じ取った委員長による
鼻ほじり。
鼻の前に漂う、文化レベルが低すぎる有人ミクロ惑星の
存在など眼中に無いのか、恥ずかしげもなく彼らの前で
堂々と小指を鼻の穴へと入れ、ほじりだすのだった。

委員長の鼻の穴に突っ込まれる直径10万km以上の小指。
その回転の力が生み出す凄まじい衝撃波に、一つの惑星が
滅び去ろうとしていた。
鼻腔内に溜まった汚物を掻き出そうと、ぐりぐりと動く小指。
彼女がただ鼻くそを気持ちよくほじっているだけで、100億人
近くが住む惑星の大陸が粉砕され、都市が崩壊し、大地震で
人類が死滅していく。

惑星の歴史が始まって以来の未曾有の天変地異。
人類の存亡がかかった大災害。それが一人の宇宙委員長の鼻ほじりで
引き起こされるなど、小人達は思ってもみなかった。
地殻が崩壊し、大陸が破壊され、たった数分で人類の半分以上が死滅
した頃、宇宙空間に浮く惑星に見せつけるように委員長の小指が
接近する。
委員長にとっては鼻ほじりの成果を確認しただけの事。
小指の腹には委員長の鼻腔内で熟成された鼻くそが
付着し、熱気を放つ。その質量は惑星の10倍以上。人類が
今まで暮らし、何万年という年月をかけ文明を築いてきた
巨大な惑星は、委員長の鼻くそに比べたら宇宙を漂うゴミ
程度の大きさでしかない。

人類の滅亡はあっけないものだった。
委員長が小指と親指をこすり合わせ、鼻くそを丸める行為に巻き込まれ、
一つの惑星がプチっとすり潰された。まだかろうじて生き残っていた人類
数十億人は一瞬にして委員長の鼻くそと同化し、絶命する。
何度もこねられ、元の惑星の痕跡など無くなったそれを指で弾くと、
宇宙空間に新たな星が生まれた。
貴重な資源の塊である惑星がふわふわと漂う。やがてその星を見つけた
別の人類がそこに降り立ち、それが委員長の鼻くそだとは知らずに根付き、
文明を繁栄させるだろう。こうしてまた委員長の無意識の行動により、
結果的に人類はこの宇宙で生き延びる事が出来るのだった。